K-ABC Ⅱ
新版K式とよく間違われるK-ABC2です。
子どもの学習の困難さの把握とその援助という観点からよく考えられている検査だと思います。教育現場にいる者としてはもっと広まってほしいなあと常々感じています。
さて、ひどいマンガについて解説します。
上の女の子の名前はルリアちゃん。かわいい名前でしょ。実際はルリアはロシアの神経学者の先生のお名前です。彼の唱えた理論がルリア理論です。一方18歳の兄貴がHな本を読んでニヤニヤしていますが、その脇で犬がおしっこをしています。シーエイチシーというわけです。これは、Cattell-Horn-Carroll理論を表しています。
K-ABC2の特長の1つは、子どもに対して行った下位検査を組み合わせて、ルリア理論による領域の分類と、CHC理論に基づく領域の分類の2種類で結果を分析できることです。
まずこれがルリア理論に基づいた分類(カウフマンモデル)です。
継次処理と同時処理が特長ですね。習得尺度は教育現場にマッチしたものだと思います。
次にCHC理論に基づいた分析です。
こちらはちょっとWISCと近いかもしれません。
適用年齢は、「ジロ」と言うことでちょっと苦しいですが2歳6ヶ月と覚えてください。WWPSIも2歳6ヶ月からと一致していますが、知能を調べようとするとその辺が限度なのかもしれません。他にも2歳6ヶ月始まりの検査があります。上限はスケベな兄貴の18歳までです。
作ったのは「買う」のが「不満」なカウフマン夫妻です。